トップカイザーサウンドオーディオクリニックの旅>2000年11月20日 富山県 K.S様

2000年11月20日 富山県 K.S様


 K.Sさんは今年の6月に電話にて音の御相談を頂いたのがきっかでお世話させて頂くことになりました。

 何よりボーカルの音像がウーハ-の位置にあって、低くとても不自然ということでした。今までに色々な方から御相談を頂いていますが、話の中から推測するにしても、ちょっと大げさに言われる方なのかなあと思いましたが、あまりにも強く言われるので基本のところから地道に一つづつやって行くしかないでしょうと言う事となりました。

 その提案の一つとして、オーダーメイドにて作られたという金属性のスピーカースタンド(組み立て式)の方向を調べますから送って下さいと言う事になり40〜50キロはあるであろう物を送ってもらい全てのエネルギーの方向をチェックし、ローゼンクランツのPB-JR(@7000円)ウッドブロックWB-HM105-52.5(@8500円)を一緒に聴いて頂くことになり、当社の徹底した方向管理技術が試されるわけです。早速返ってきた答えは見違えるように良くなりましたと言う事でしたが、まだ音像がミッドユニットの位置で、もう一つ上に上がって欲しいという希望です。

 一応今回試聴したものは購入して頂くことになりました。

 そうこうしていると、8月に福岡の方へ出張があるのでそのついでに広島に立ち寄りたいという電話を頂きました。駅まで迎えに行き、ローゼンクランツのフルシステムをたっぷりと聴いて頂きました。
 ストレスの無い、ヌケの良い音に感激された様子で、自分のシステムもこの音に少しでも近づけたいと言われる、それでは11月にオーディオエキスポがあるのでその帰り道に足を伸ばしてクリニックを致しましょうと言うことになりました。

 地図を片手に最短コースをと自分で決め中央道から松本に入り、158号を走り飛騨高山へ向けて走るのですが、今まで見たことも無い深い渓谷と、折からの紅葉が真っ盛りに目を奪われ車の運転を忘れ観光バスの乗客の気分の自分にあきれました。隣に乗っていた妻は冷や冷やもんだろうと思いきや彼女も観光気分満喫だったみたいです。

スチュワートの120インチスクリーンなんと贅沢にもスクリーンの奥にはフロントスピーカーと同じPMCモニターがセンタースピーカーとして設置されている。 ラックに収まっているコンポは必要最小限でしっかりとまとめられている。中段のアキュフェーズはプリメイン型のプリ部分を利用している発展途上で、近い内に本格的なプリアンプを購入予定する予定だそうです。


 東京から11時間掛かってやっと目的地の富山に着きました、「さあーこれからが本番だ」。K.Sさん宅の部屋に案内されると、先ず最初に目に入って来たのが120インチはあろうスクリーンが主役としてでんと構えていました。僕も12年程前に100インチでサラウンドをやっていましたが久しぶりなのでちょっと圧倒されました。スピーカーはPMCでペアーで150万円、アンプはアキュフェーズのA級、CDはCECのTL-51Z。

 何からかけましょう?

 そこで目に入ったのが、"アマンダ マックブルーム”の”ドリーミン”これは何度も聴いているので安心である、音としては上手くまとまっていてなかか自然ではあるのだが、やはりPB-JRではどうしてもこのPMCには役不足のようである、それではとかねてより頼まれていたPB-BIGを試聴して貰うことになる。

 K.Sさんに手伝ってもらいPMCを床に下ろし、インシュレーターをウッドブロックの真中に慎重に置き、そっとスピーカーをその上に降ろす、思ったよりこのスピーカーは重たくない。


 ローゼンクランツの最高級インシュレーター“PB-BIG”とウッドブロック“WB-HM105-52.5”でのセッティングの写真です。(スピーカースタンドは以前方向を調べたときのシールが貼られたままであった!)本来のローゼンクランツのセッティングはインシュレーターがもう少しスピーカーのコーナーに来るのですがスタンドが小さい為少し内側に入った状態になっています。

 そしてもう一度アマンダのボーカルを聴く・・・

 音が出た瞬間全く次元の違う音である。

 K.Sさんの満足そうな顔がそこにはあった、先ずはめでたしめでたしである。

 その二日後、喜びの表情が隠せない様子で「グングンと、そして日に日に、音が良くなって来る」と言う感想を頂きました。それと同時に、『振動の時間軸』が揃ったついでに一気に『電気の時間軸』も揃えてみたい。だから1Sシリーズのパーフェクトモデルで、ACケーブル、PINケーブル、スピーカーケーブルをトータルで作ってくれと言うことになりました。


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